睡眠時無呼吸症候群(SAS)
検査と治療の詳しい流れ
専門医による丁寧な診察から、精密な検査、そして一人ひとりの症状に合わせた治療のご提案まで。安心して治療に取り組めるよう、私たちが一貫してサポートします。
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01
STEP
問診・診察・初期検査
まず問診にて、いびきや日中の眠気など、現在お困りの症状や生活習慣について詳しくお伺いします。その後、無呼吸の原因となりうる鼻やのどの状態を直接確認するため、 ファイバースコープ検査 を行います。必要に応じて、全身の状態を把握するために 血液検査やレントゲン検査 を行うこともあります。
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02
STEP
精密検査の実施
睡眠中の呼吸状態を正確に評価するため、精密検査を行います。当院では、患者さまのご都合や症状に合わせて、2つの検査方法から選択いただけます。
ご自宅での精密検査
お貸し出しする専用機器を使い、ご自宅で検査を行います。普段と同じ環境でリラックスして検査を受けられるのがメリットです。
入院によるPSG検査
より詳細で正確なデータが必要な場合や、重症が疑われる場合には、1泊入院による ポリソムノグラフィー検査(PSG検査) をご案内します。脳波や心電図なども同時に測定できる、最も信頼性の高い検査です。
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03
STEP
診断と治療方針のご説明
検査データを専門医が詳細に解析し、結果をご報告します。AHI(無呼吸低呼吸指数)の数値などに基づき、重症度を確定診断。その上で、患者さま一人ひとりの症状、原因、ライフスタイルに合わせた最適な治療プランを複数ご提案し、丁寧に説明いたします。
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04
STEP
治療法の選択と開始
ご提案した治療法の中から、患者さまと相談の上で最適なものを決定し、治療を開始します。主な治療法は以下の通りです。
CPAP治療
中等症〜重症の標準治療。鼻マスクから空気を送り気道を開存させます。
口腔内装置
軽症〜中等症向け。マウスピースで下顎を前進させ気道を確保します。
外科的手術
扁桃腺肥大などが原因の場合。気道を物理的に拡大させる手術です。
生活指導
すべての患者さまが対象。減量、禁煙、アルコール制限などを行います。
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05
STEP
定期的な通院とフォローアップ
治療は一度きりで終わりではありません。特にCPAP療法では、治療効果や機器の使用状況を確認するため、月に1回の通院が必要です。治療を続ける中でのご不安や疑問に寄り添い、快適な睡眠を取り戻せるまで継続的にサポートいたします。
よくあるご質問
はい、睡眠時無呼吸症候群は病気であり、その検査および治療は健康保険の適用対象となります。安心してご相談ください。
いいえ、必ずではありません。多くの患者さまはご自宅での検査で診断が可能です。他の睡眠障害が疑われる場合や、より正確なデータに基づいて治療方針を決定したい場合にPSG検査をおすすめしています。医師が診察の上、最適な検査方法をご提案します。
手術は、いびきや無呼吸の原因が扁桃腺の大きさなど、物理的な構造にある場合に非常に有効な治療法です。しかし、肥満や骨格など複数の要因が絡んでいることも多く、手術だけで完全に症状がなくなるとは限りません。手術が適しているかどうかは、診察と検査の結果をもとに慎重に判断します。