よこで耳鼻咽喉科
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原因と正しい止め方を知る

鼻出血(鼻血)

突然の鼻血、慌てていませんか?子供から大人まで、多くの人が経験する鼻血。そのほとんどは心配いりませんが、中には注意が必要なケースも。正しい知識で、いざという時に備えましょう。

こんなお悩みはありませんか?

鼻血は誰にでも起こりうる症状ですが、頻繁に繰り返したり、止まりにくいと不安になりますよね。

お子さんがよく鼻血を出す
鼻血がなかなか止まらない
大人になって鼻血が増えた
血がのどに流れて気持ち悪い
ぶつけていないのに鼻血が出る
特定の季節に鼻血が出やすい

鼻血が出る仕組み(原因)

鼻血の主な原因となるキーゼルバッハ部位の図解

鼻血の多くは、鼻の入り口近くにある 「キーゼルバッハ部位」 という場所から出血します。ここは細い血管が網の目のように集まっており、粘膜も薄いため、わずかな刺激で傷つきやすいデリケートな部分です。

1. 物理的な刺激(外的要因)

鼻を強くかむ、鼻をいじる、スポーツでの打撲など、直接的な刺激で血管が傷つきます。

2. 環境による影響(環境要因)

冬場の乾燥した空気やエアコンの風は、鼻の粘膜を乾燥させ、血管をもろくします。また、急な温度変化も血管の収縮・拡張を招き、出血の原因となります。

3. 体の状態による影響(体内要因)

アレルギー性鼻炎や風邪による炎症、高血圧、血液をサラサラにする薬の影響などが考えられます。まれに血が止まりにくい病気(白血病など)が隠れていることもあります。

ご家庭でできる!鼻血の正しい止め方

◎ 正しい応急処置

  1. 1

    姿勢を正す: 椅子に座り、少しうつむきます。のどに流れた血は飲み込まず、静かに吐き出しましょう。

  2. 2

    鼻をつまむ: 親指と人差し指で、小鼻(鼻のやわらかい部分)をしっかりつまみます。

  3. 3

    圧迫を続ける: そのまま5〜10分間、圧迫を続けます。途中で手を離さないのがポイントです。

  4. 4

    冷やす: 鼻の付け根あたりを冷たいタオルなどで冷やすと、血管が収縮し、より効果的です。

× やってはいけないこと

  • 上を向く: 血を飲み込んでしまい、吐き気や嘔吐の原因になります。

  • 首の後ろを叩く: 止血効果はなく、医学的な根拠はありません。

  • ティッシュを奥まで詰める: 粘膜を傷つけ、取り出すときに再出血する恐れがあります。

こんな鼻血は要注意!早めに受診を

ほとんどの鼻血は心配いりませんが、以下のような場合は病気が隠れている可能性も。我慢せず、耳鼻咽喉科を受診してください。

10分以上、正しく圧迫しても止まらない

出血量が多い、または両方の鼻から出る

頻繁に(週に何度も)繰り返す

高血圧や血液疾患をお持ちの方

医療機関での治療

診察で出血点を特定し、原因や症状に応じて最適な治療を行います。

圧迫止血(タンポン法)

出血点を特定した後、止血剤を塗ったガーゼやスポンジを鼻の中に詰め、圧迫して止血します。数日間、詰めたままにしていただくこともあります。

電気・薬物凝固法 / レーザー治療

出血の原因となっている血管を、電気や薬剤、レーザーなどで焼き固めて止血します。特に繰り返す鼻血に効果的で、処置は短時間で済み、痛みもほとんどありません。

原因疾患の治療

高血圧やアレルギー性鼻炎、血液の病気などが背景にある場合は、それらの根本的な原因に対する治療を優先、あるいは並行して行います。必要に応じて、専門の医療機関と連携して治療を進めます。

繰り返す鼻血でお悩みの方へ

「また鼻血が出た」と憂鬱な気分になる前に、一度専門医にご相談ください。 原因を特定し、適切な治療を行うことで、日々の不安を解消できます。