よくあるご質問 (Q&A)

「免疫」 は、私たちの体に備わっている、細菌やウイルスなどの異物から体を守るための素晴らしい防御システムです。一方、 「アレルギー」 は、その免疫システムが花粉やハウスダストなど、本来は体に害のないはずのものに対して過剰に反応し、くしゃみや鼻水といった不快な症状を引き起こしてしまう状態を指します。

アレルギー性鼻炎のうち、原因が「花粉」であるものを特に「花粉症」と呼びます。花粉症はアレルギー性鼻炎の一種ということになります。

アレルギーの原因（アレルゲン）を特定するために、 血液検査（特異的IgE抗体検査） を行います。少量の採血で、スギやダニなど複数のアレルゲンに対する反応を一度に調べることができ、小さなお子さまでも安全に検査可能です。

費用は、検査項目数にもよりますが、3割負担の方で5,000円〜6,000円程度が目安となります。

市販薬はどなたでも使えるように成分が調整されていますが、眠気などの副作用が出やすいものもあります。一方、病院では医師が診察した上で、患者さま一人ひとりの症状の重さやライフスタイルに合わせて、効果が高く副作用の少ない薬を処方することができます。また、飲み薬だけでなく、効果の高い点鼻薬などを組み合わせて処方できるのも大きな違いです。

舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質（アレルゲン）を含む治療薬を毎日舌の下に投与することで、体をアレルゲンに慣らし、アレルギー症状を和らげる 根本的な治療法 です。治療には3〜5年程度の期間が必要ですが、治療終了後も長期にわたって効果が持続することが期待できます。

スギ花粉症の場合は花粉が飛んでいない6月〜12月頃に、ダニアレルギーの場合はいつでも治療を開始できます。まずは血液検査でアレルギーの原因を確定させる必要があります。

この手術は、鼻の中にある「下鼻甲介（かびこうかい）」という粘膜のひだをレーザーで焼灼（しょうしゃく＝焼く）することで、アレルギー反応が起きる場所を減らし、症状を軽減させるというものです。特に鼻づまりに対して高い効果が期待できます。

手術の前に、麻酔薬を浸したガーゼで鼻の粘膜を20〜30分ほどかけて麻酔しますので、手術中の 痛みや出血はほとんどありません。 手術自体は両鼻で5〜10分程度で終了します。

いいえ、入院の必要はなく、 外来での日帰り手術 となります。受診してすぐに手術ができるわけではなく、一度診察と検査を行い、その結果を確認してから手術日のご予約を承ります。

個人差はありますが、 1年〜3年くらい 効果は持続します。レーザーを照射した粘膜も時間が経つと再生してくるため、効果が薄れてきた場合は再度手術を受けることが可能です。症状の強いスギ花粉症の患者さんには、毎年シーズン前にレーザー手術をお勧めすることもあります。

手術後に一時的に鼻づまりが悪化したり、かさぶたが増えたりしますが、これは正常な治癒過程です。現在まで、重篤な副作用は報告されていません。

はい、レーザー治療は 健康保険の適用対象 です。費用は3割負担の方で、両鼻で 約9,000円 です。（※診察料などは別途かかります）

はい、治療可能です。レーザー治療の場合、個人差はありますが局所麻酔に協力できる 10歳くらいから 可能です。舌下免疫療法は5歳から、薬物療法はさらに小さいお子さまでも可能ですので、年齢や症状に合わせて最適な治療法をご提案します。

レーザー治療は薬を使わないため妊娠中でも可能ですが、体への負担を考慮し、妊娠初期を避けて 安定期 に行います。可能であれば、妊娠前に手術を受けておくことが最も望ましいです。

花粉が飛散する前に行うのが最も効果的です。例えばスギ花粉症（2月〜4月）でしたら、症状が出ていない 11月から1月頃 に手術を受けることをお勧めします。